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2024/05/20  カテゴリー/

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トラップの貰ったプレゼント

2010/04/29  カテゴリー/誕生日企画

「プレゼントは何が欲しいの?」

まだ眠たそうなトラップを引きずって、シルバーリーブの商店街まで来た私たち。
「はわぁああ~。ベット。」
振り向くと大きなあくびをしたトラップ。
流石にベットを買えるだけのお金は持ってない。
「ベットは高いよ・・・。もうちょっと安い物で。」
「ちげぇーよ!寝かせろって言ってんの!お前のせいで寝不足なんだよっ!」
「なんで私のせいなのよ?」
意味わかんない。
夕べ私、トラップに何かしたっけ?
寝不足なのは、さっさと寝ないトラップが悪いんじゃないの。
折角、トラップの誕生日プレゼントを選びに来たんだけど・・・。
何が欲しいのかなぁ。
「ねぇ。アクセサリーとかは?」
最近、どういう気持ちの変化なのか、パーティいちのおしゃれさんになったトラップ。
ネックレスも前に買ってたもんね。
「あんまり首からジャラジャラ付けても、冒険の邪魔になるしな。」
「そっかぁ。じゃあ何か冒険で使う道具とかにする?」
クサビとか、パチンコの弾とかさ。
どうしても消耗品だからね、ちょこちょこ買い足さなきゃならないし。
でも。
「そう言う道具類は種類の豊富なエベリンとかのギルドとかで見たいしなぁ・・・。」
なぁーんて言うんだもん。
き、決まらなぁーい!
終いには、
「だいたい、こんな田舎で俺への誕生日プレゼントを決めようとするのが間違ってんだよ。エベリンくらい連れてけよな。」
なーんて言い出した。
もうっ!
それならそうと、昨日のうちに言えばクレイたちと一緒に行ったのにぃー!
はぁぁぁああぁあ・・・・。
「どうするぅ?じゃあプレゼント選びはまた後日にする?」
家を出て1時間くらいしか経ってないのに、なんだかドッと疲れたぞ。
「だな。おめぇからのプレゼントは貰ったし、また今度でいいぞ。」
そう言うやいなや、トラップは「やべっ!」と口を押さえた。
しまった!やっちまった!
そんな表情のトラップ。
え?
プレゼント???
「私からのプレゼント・・・?何もあげてないけど?」
んんー?何かトラップにあげたっけ?
必死に思い出そうと頭を動かすけど。
ううん。
まだ何にもあげてないもん。
だからこうしてプレゼント選びに翻弄されてる訳で・・・。
「あ!もしかして・・・!」
慌てて自分の財布を調べると、
「金なんか取ってねぇーよっ!」
トラップが慌てだした。
怪しい。
断然、怪しい。
「じゃあ、何を取ったのよ!白状しなさい!」
ぐいっとトラップに詰め寄る。
「な、何も取ってねぇよ!ほら!今日こうやっておめぇ一人残って俺の事祝ってくれてるだろ!?
その事だよ!パステルに祝って貰えて嬉しいなぁってな!その気持ちでプレゼントは十分だって事だ!」
私の肩をバシバシと叩きながら、「サンキュ!」と爽やかな笑顔のトラップ。
もう・・・。
怪しい事この上ないんですけど!
でも、しかたないなぁ。誕生日に免じて許してやるか!
じゃあプレゼント選びはやめにして、猪鹿亭にご飯を食べにいこっと!
2人だけだから、お酒でも飲みながらトラップの誕生日を祝っちゃおう。

そうトラップに提案すると、
「おめぇも飲むの・・・?」
と嫌そうな顔をされた。
たまにはいいじゃない?
そう言ってトラップの腕と引っ張って行く。
「今日も寝れねぇかも。俺・・・・。」
ガックリとうな垂れたまま、静かに何かを覚悟するトラップ。
「ほらっ!元気出して!!いっぱい歩いたからお腹ペッコペコなんだから!」
「わぁーったよ!」


「いらっしゃーいっ!あらっ。トラップ!誕生日おめでとう!」
リタの元気な笑顔に出迎えられた私たち。
今日はお酒、サービスするわよっ!の一言に2人のテンションは一気にUP!
よぉーし!飲んで食べて祝うわよぉー!
席について、2人でカチン!とグラスを鳴らす。
「トラップ!お誕生日おめでとうっ!!」


その後、どうやって家まで帰ったのか。
実は・・・覚えてないんだ。
トラップは朝から目もあわせてくれない・・・・。


END

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